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私の映画感想、批判。夢。製作現場の今。等を吐き出します


by coolstruttin

美術打ち合わせ

美術打ち合わせーーー

ロケハンが終われば、美術打ち合わせをする。

ロケハンをして、そこで必要な道具、撮り方、エキストラ等を具体的に話し合う。

台本に書かれてなくても、決まったロケ場所で、監督のイメージに必要なものがでてくる。

だいたいそういうものだ。

台本に書かれてあるものをただ撮ればいいのではなく、それ以上の発想、イメージで、どれだけいいものわ作れるかが勝負だ。

予算、スケジュールの制限がたとえあっても、その中でできる事があるのだ。

各スタッフのアイデア、情熱が、画に現れ、それをお客さんがみるのだ。

いい加減にすると、それが映像に残り、TVなら全国放映。映画ならお金を払って見に来た人を裏切る事になる。

それがあとあとまで残るので、大変苦しく恥ずかしい。

約十年前、フジテレビの連ドラ。

主役の着ていたTシャツにボカシがはいっていた。

かなり長い時間着ていたので、ずっとボカシが続いていた。

なぜか?

ある衣装部に聞くと、タブーなので話してはくれなかったが、ある情報筋だと、ついてるスポンサーにふれたらしい。

それを知らずある他社のメーカーのTシャツを着させたらしい。

放映日前、もう撮り直しがきかなかったらしい。

それで仕方なくボカシで対処したらしい。

しかし、恥ずかしくはなかったのだろうか?

あまりにも不自然。

こういうTVドラマの一番面倒なのが、スポンサー。

たとえば、あるお菓子会社か゛ついてたら、他社のお菓子は映してはならないのだ。

当然、スポンサーのお菓子を使う。

酷い時は、バーでのシーン。

スポンサーはお酒会社。

当然バーに並んでいるのは、さまざまなお酒。

映すなって言ったって、そこに主役が座れば写るよ。

その時の対処方法。

違うお酒会社の瓶をすべて排除。

それか、ひっくり返してラベルをみせないようにする。

又は、何かその前に、何か隠すものを置く。

だいたい、プロデューサー、脚本家の打ち合わせで、スポンサーがあるから、このシーンはやめてくれと最初からやってほしい。

どこのバーに何も酒瓶がおいてない所はないのだ!!

自分の場合は全くきにしない。

CMのようにアップにしなければいいのだ。

ある大手ガス器具会社の場合は異常だった。

少しでも他社の器具が写っていたら、全部撮り直しをさせたらしい。

それか、ボカシをいれさせたらしい。TVのドラマで!!

最近あまりそういう風にうるさくないが、しかし、TVドラマの現場で働いているスタッフは、そういうのに一番気を使わなくてはいけない。もし、何かあったら撮り直しはできないから。

又、そういううっとうしい現場の作業をしなくてはならないと思うと憂鬱だ。

こっちはドラマを撮ってるのだ。

CMを撮ってるのではないのだ。

看板。自動販売機。電柱。家庭内器具等が、あまりにも不自然に隠されていたら、それは、そのドラマについているスポンサー以外の製品で、動かすことができないから隠してるんだなと思って見逃してください。
by coolstruttin | 2005-04-24 12:23 | 現在の活動